飯島町議会運営委員会視察報告

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できん理由ばかり探さず、まずはやってみんか

喬木村議会改革に学ぶ(6月25日)

兼業議員の議員活動ができる環境整備のため、昨年から、休日・夜間を活用した議会運営・改革への挑戦を続ける喬木村議会を訪ねました。

喬木村議会の課題 (議会活性化の契機)

①議員のなり手不足

  • 人口減少による地域の縮小
  • 議会議員立候補地盤の縮小
  • 無選出地区は高齢化地区と移住者の多い地区
  • 深刻な地域課題を抱える地区の意見反映をできる議員が不在

②年齢・職種構成に偏り

  • 平均年齢66歳・農業・自営業のみ
  • 兼業議員が議員活動をできる環境整備が必要
  • 幅広い年代層・多様な職種・多様な立場の議員が議論を尽くせる環境整備が大切

③住民の声と村環境の激変

  • 期待する議会と現実に乖離がある(議会・住民間の距離)
  • 急激な人口減少に未知の課題山積(議会・議員の果たす役割の変化)
  • リニア開通に対応する議会のあり方・議員の責務模索
  • できない理由を考えるのではなく、できる理由を考えよう
  • やってやれない事はない。やらずにできる訳がない。

議会活性化の基本的な考え方

①政策立案・提案機能を強化

  • 住民の声を聴き、村政の監視機能を高める。

②多様な考えや意見を村政に反映させる。

  • 人口減少による地域コミュニティーの縮小から、地区推薦に頼らず立候補できる環境整備を目指す
  • 多様な人材確保のため、兼業議員が活動しやすい環境づくりのため、夜間・休日議会を開催する

夜間・休日議会運営検討と工夫

①議員のスキルを高める

  • 調査研究の時間を十分とり会議時間目標を設定することで、議員個々のスキルを高める
  • 初歩的な質問は、あらかじめ担当課へ回答を求め、全議員が共有する。
  • 議案配布に合わせて、詳細な補足説明資料を求めることができる。

②会議時間2時間を設定

  • 委員会などの会議時間を2時間で終了するため、事前に情報や考えを全員が共有し、審議を再考と討論の時間とする。
  • 会議次第は、報告時間・協議時間をあらかじめ定めて議事運営を行う。
  • 委員会日程は、会期後半とし、調査研究時間を長く確保

③経費の抑制

  • 職員の休日・時間外手当は、代替え休暇により対応し、経費増を抑制

④ICTの活用

  • 事前の情報共有手段として。当面は、全議員PCメールで対応

⑤傍聴者対応

  • 「喬木村議会審議の手引き」を作成し配布
  • 議員に配布した事前説明資料を配布

⑥議員の就業状況調査

調査票で、議員の就業状況の他、雇用主や家族の意見などを把握して議会日程調整に活用。

夜間・休日議会 期待されるメリット

①議員の幅が広がる

  • 議員が活動できる時間帯、日程に配慮し柔軟な議会運営日程を計画することで、議員のなり手の幅が広がる。

②事前準備の充実

事前準備ができれば、限られた時間でも議論討論が中心になり、議員のスキルアップが期待できる。

③行政サービスの向上

  • 夜間休日議会により、理事者職員の平日における住民対応時間が増え、行政サービスの向上が期待できる。

④活発な質疑討論

  • 議会傍聴の機会が増え、議員は緊張感の中で、質疑討論が活発になると期待される。

⑤協力企業の公表

議会活動に理解ある雇用主を公表し応援する制度構築で、当該企業のイメージ向上と議員を目指す人の雇用促進が期待できる。

これまでの取り組み成果と課題

①初めは議員の賛同を得られなかった。

昨年6月に下岡幸文議長が夜間・休日議会を提案したが、高齢者議員の体力的負担や職員人件費の増などの理由で議員間の賛同を得られなかった。

②『課題克服のためできる理由を探そう』

議員改選を前にした9月にあらためて、『できない理由ではなく、できる理由を探そう』との呼びかけ、議員の理解を得て12月定例会からの実施が決まった。

③改選で年齢は若返り、職業の幅も広がった。

10月の村議選改選では、無投票ながらも議員12名の定数を選出し、平均年齢も2.6歳若くなり、職種も会社員・団体職員・介護支援員と、農業・自営業に加え新たな幅が広がった。

一方かつて議員を選出できていた地区からの復活は無く、また改選後に議員不在の小規模地区も増えた。

④課題はいつも目の前にある

改革を進めた今、これまで以上に課題が見えてきた。最も大きな課題は、限られた会期内での会議時間の確保だ。また、改革の支えとなる事務局1.5人体制を増強することだ。会社員など、勤務時間の制約を受ける議員への配慮と会議日程の調整には困難を伴う。

短時間会議を、議員のスキルアップで乗り切ろうとする試みはまだ時間がかかる。

まとめ

喬木村の改革は、初めての試みとしてマスコミに大きく取り上げられ、全国の自治体や議会関係者から注目を集めている。
出席議員からは、『前に進むしかない。もう後戻りはできない』との声が出た。
意見交換の最後に、『「決して多くない議員報酬や、地区推薦でやむを得ず就任した議員に大きな負担をかけることに戸惑いは無いですか?』と伺うと、『どんな環境であれ、議員となった限りは村の発展に全力を尽すのは当然。そうでない議員は不要だ。』ときっぱり。

強力なリーダーシップを発揮し、ただ目の前の課題に一つずつ向き合う下岡議長の姿勢に、期待と尊敬の念を抱いて終わった研修でした。


インターネットで委員会を積極公開

可児市議会の情報公開と住民懇談を学ぶ(6月26日)

大きなモニターと4台のカメラが設置された可児市議会議場

岐阜県可児市議会を訪問し、積極的に情報公開をすすめる「委員会のインターネット中継」、地域課題を聴取し市政に反映するための「ママさん議会」・「高校生議会」を積極的に開催し、特に高校生がファシリテーターとなって開催する「ママさん議会ワークショップ」などを学んできました。

可児市は人口10万人で、一般会計の予算規模は当町のおよそ7倍、議会事務局職員は7名・議員定数22名・6会派を有します。

視察の動機は、第12回マニフェスト大賞で優秀成果賞(​​成果賞特別賞)を受賞した議会に学ぼうと考えたことです。

この、マニフェスト大賞とは、地方自治体の議会・首長等や地域主権を支える市民等の、優れた活動を募集し、表彰するものです。

可児市議会は、2,597件から選ばれた38件の取り組みの1つに評価されました。

受賞理由は、4つの政策サイクルを設定し議会の意思決定を行っていること。

4の政策サイクルとは、

  1. 「議会運営サイクル」
  2. 「予算決算審査サイクル」
  3. 「意見聴取・反映サイクル」
  4. 「若い世代との交流サイクル」

で、これらのサイクルを連動した「民意を反映する政策タイムライン」に基づき活動を展開しており、委員会機能充実のため、「委員会代表質問」を可能としたことが評価されました。

圧倒的な財政力と7名という事務局力を背景として、ネットの動画配信・議場のICT化などを駆使した議会運営内容も充実しており、当町ではまねのできない運営スケールに圧倒されてしまいました。

しかしながら、市民と議会の距離を近づけ、政策に反映するための「地域課題懇談会」開催、市民の付託に応えるための4つのサイクルの確立など、着実な改革をすすめる姿勢に、多くを学ばせていただきました。

全総括

自治体規模の大小にかかわりなく、そこに暮らす住民の福利の向上に向けて、議会としてどのような活動が求められているのか。そのために何をしなくてはならないのか。 目の前の課題に一つずつ向き合って進める議会改革。

その軸をぶらさないように、常に取り組む姿勢を両議会から学びました。

私たちも課題を克服しながら町民の皆様に期待される議会を目指して、全議員取り組む決意を新たにしました。

飯島町議会運営委員 一同

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